個人事業主が知っておくべき「所得税」と「消費税」の基礎知識

個人事業主として開業すると、避けて通れないのが「税金」に関する手続きです。中でも重要なのが「所得税」と「消費税」です。本記事では、それぞれの税の仕組みや申告のポイントをわかりやすく解説します。


所得税とは?

所得税は、個人が1年間に得た所得(売上から必要経費を引いた利益)に対してかかる税金です。個人事業主は、毎年3月15日までに「確定申告」をして、その年の所得に応じた税金を納めます。

所得税の計算方法

所得税は「超過累進課税制度」により、所得が増えるほど税率が高くなります。

例:

所得金額税率
〜195万円5%
195万〜330万円10%(控除額あり)
330万〜695万円20%(控除額あり)
※その他、復興特別所得税(2.1%)が加算されます。

必要経費とは?

事業に関係する支出(仕入れ、交通費、通信費など)は「必要経費」として所得から差し引くことができます。


消費税とは?

消費税は、商品やサービスの販売時に消費者から預かる税金で、原則として「年間売上が1,000万円を超える事業者」に納税義務が発生します。

消費税の納税義務者

  • 基準期間(2年前)の課税売上が1,000万円を超えた場合、その年は消費税を納める必要があります。
  • 開業1〜2年目は「免税事業者」となるケースが多いですが、「インボイス制度」への対応で課税事業者を選択する個人事業主も増えています。

消費税の計算方法

売上にかかる消費税(預かった税)から、仕入れなどで支払った消費税を引いた差額を納付します。


所得税と消費税の主な違い

項目所得税消費税
対象利益売上
納税義務全ての個人事業主一定の売上を超える事業者
納付時期年1回(3月)年1回または年4回(選択による)
計算方法累進課税原則8% or 10%(控除あり)

まとめ

  • 所得税はすべての個人事業主が対象で、確定申告が必要です。
  • 消費税は売上が一定額を超えた場合にのみ課税されますが、近年は「インボイス制度」により、免税事業者でも課税事業者になるケースが増えています。

税金の知識は、事業を継続・拡大するうえで欠かせません。不明点は税理士に相談しながら、早めの対応を心がけましょう。




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