日本でビジネスをする上で、消費税は切っても切り離せない存在です。特に事業者にとって重要なのが、
**売上にかかる消費税(仮受消費税)と仕入にかかる消費税(仮払消費税)**の仕組みです。
この記事では、この2つの違いや基本的な考え方をわかりやすく解説します。
売上にかかる消費税(仮受消費税)とは?
お客様に商品やサービスを提供するとき、価格に上乗せして消費税を受け取ります。
これが**「売上にかかる消費税」、またの名を仮受消費税**と呼びます。
例えば、10万円の商品を販売した場合、消費税率10%なら:
- 商品代金:100,000円
- 消費税 :10,000円
- 合計請求額:110,000円
この10,000円が「仮受消費税」です。
事業者は、この消費税を一時的に預かっている立場になります。
仕入にかかる消費税(仮払消費税)とは?
逆に、事業を行うために商品やサービスを購入したときにも、相手先に消費税を支払います。
これが**「仕入にかかる消費税」、つまり仮払消費税**です。
例えば、販売用の商品を55,000円(うち消費税5,000円)で仕入れた場合:
- 商品価格:50,000円
- 消費税 :5,000円
- 支払額 :55,000円
この5,000円が「仮払消費税」です。
事業者が支出した側の消費税となります。
消費税の納税は「差額」で行う
ポイントはここです。
事業者が納税する消費税は、
仮受消費税(売上の消費税)− 仮払消費税(仕入の消費税)
で計算されます。
先ほどの例を使うと:
- 仮受消費税:10,000円
- 仮払消費税:5,000円
納付すべき消費税は、
10,000円 − 5,000円 = 5,000円 になります。
つまり、実際に売上で預かった消費税から、仕入などで支払った消費税を差し引いた分だけを、国に納める仕組みです。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
仮受消費税 | 売上にかかる預かり消費税 |
仮払消費税 | 仕入にかかる支払い消費税 |
実際の納税額 | 仮受消費税 − 仮払消費税 |
消費税は「受け取ったらすぐに自分のお金」と考えるのではなく、
「国から預かっているもの」として管理することが大切です。
特に、事業規模が大きくなると納税額も増えてくるため、
日々の帳簿付けや資金繰りには十分注意しましょう!
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