【税理士試験】消費税法14(棚卸資産に係る消費税額の調整)

はじめに

こんにちは、私は今、税理士試験の勉強をしています。

皆さんもこれから勉強を始める方、既にはじめていらっしゃる方なのかと思います。

定期的に学んだことをアウトプットしていきたいと思いますので、皆さんも一緒に頑張りましょう!

よければ定期的に覗きに来てください。

棚卸資産に係る消費税額の調整

課税事業者が免税事業者になったり、逆の場合は、税額の調整が必要となります。

免税事業者が新たに課税事業者となった場合

免税事業者は、商品販売の際、その売上に対して消費税が課税されませんが、その仕入れに際に支払った消費税額も控除されません。

そこで、新たに課税事業者となった場合は、免税事業者であった時の仕入高のうち、期末棚卸分については仕入税額控除可となっています。

免税事業者が新たに課税事業者となった場合

消費税法36条に規定があります。

当課税期間から新たに課税事業者となった場合において、前課税期間の末日に有する期末棚卸資産(当期首棚卸資産)のうち、納税義務が免除されていた期間中に行なった課税仕入れ等に係る消費税額は、その新たに課税事業者となった課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる「課税仕入れ等の税額」とみなす。

消費税法36条

(1)適用対象事業者

免税事業者から新たに課税事業者となった者

(2)適用対象資産

前期にかかわらず、前期以前で納税義務を免除されていた期間中に行なった棚卸資産の課税仕入れ等のうち、前課税期間末に有するもの(当期首棚卸資産)につき処理を行う

調整税額

調整税額 = 前課税期間末棚卸資産の課税仕入れの金額 ✖️ 7.8/110 又は 前課税期間末棚卸資産の課税貨物の金額 ✖️ 7.8/110

軽減税率の対象の場合は、6.24/108を乗じる。

課税仕入れ等の税額に含まれるため、加算が必要。

手続要件

法36条に規定があります。

「免税事業者が新たに課税事業者となった場合の棚卸資産の調整」の規定は、事業者が棚卸資産の明細を記録した書類を保存しない場合には、その保存がない棚卸資産については適用しない。

消費税法36条

※1 書類の保存

(1)明細を記録した書類とは

その棚卸資産の品名、数量及びその取得費用の額の明細を記載した書類をいう

(2)保存期間

その書類をその作成した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から7年間、その事業者の納税地又はその事業に係る事務所、事業所その他の所在地に保存しなければならない。

※宥恕規定あり

災害その他やむを得ない事情がある場合は、書類の保存がなくても適用を受けることができる。

相続等により棚卸資産を引き継いだ場合

課税事業者である個人事業者が相続により、免税事業者であった被相続人の事業を引き継いだ場合はその免税期間中の棚卸資産は、控除の対象となる

課税事業者が新たに免税事業者となった場合

翌期が免税となる場合、課税事業者である当期の期末棚卸高に関しては、税額控除が認められない。

課税事業者が新たに免税事業者となった場合

法の36条に規定があります。

翌課税期間から納税義務を免除されることとなった場合において、当課税期間の末日に有する棚卸資産のうち、当課税期間中に行なった課税仕入れ等に係る消費税額は、その課税期間の仕入れに係る消費税額の計算の基礎となる「課税仕入れ等の税額」に含めない

消費税法36条

(1)適用対象事業者

課税事業者から新たに免税事業者となる者

(2)適用対象資産

前期以前のものは関係なく、当課税期間中に行なった棚卸資産の課税仕入れ等のうち、当課税期間の末日において有するもの(期末棚卸資産)につき処理を行う。

調整税額

免税事業者が課税事業者となった場合と同様。課税仕入れ等の税額に含めないため、減算が必要。

終わりに

いかがだったでしょうか。皆さんの参考になれば幸いです。これからも一緒に勉強を頑張りましょう!

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