個人事業主(フリーランス)が日常的に外食する場合や、ひとりでの食事代が経費になるかどうかは、多くの事業者が悩むポイントです。
この記事では、「ひとりの食事代」 が経費計上できるケースとできないケース、さらに適切な仕訳方法について詳しく解説します。
✅ 基本原則:ひとりの食事代は原則、経費にならない
原則として、個人事業主のひとりでの食事代は経費になりません。
これは、食事代は 「事業遂行に直接関係しない個人的な支出」 とみなされるためです。
- 例:
✔️ ランチを外食した場合
✔️ 作業の合間にカフェで食事をした場合
これらは 「生活費(家事関連費)」 と見なされ、経費に含めることはできません。
✅ 例外:経費として認められるケース
ただし、以下のケースではひとりの食事代でも経費として認められる可能性があります。
① 出張時の食事代(旅費交通費)
業務上の出張時に必要な食事代は、旅費交通費 として経費計上できます。
- 例:
✔️ 出張先での昼食・夕食代
✔️ 出張時の新幹線待ち時間に食べた軽食
【仕訳例】
(借方)旅費交通費 2,000円 (貸方)現金 2,000円(事業主借)
② 長時間の業務に伴う食事代(会議費)
業務の延長線上でやむを得ず食事を取る必要が生じた場合には、「会議費」 として経費計上できるケースがあります。
- 例:
✔️ 長時間の打ち合わせ後に、次の商談前に急いで食事を取った場合
✔️ 深夜作業での業務遂行中に食べた食事
【仕訳例】
(借方)会議費 1,500円 (貸方)現金 1,500円(事業主借)
③ 業務に付随する調査・リサーチ目的の食事
ライターやフードコンサルタント、飲食店関連の事業者が、仕事上のリサーチ 目的で飲食する場合は経費として計上可能です。
- 例:
✔️ グルメ記事の執筆のための試食
✔️ メニュー開発のための外食リサーチ
【仕訳例】
(借方)取材費 3,000円 (貸方)現金 3,000円(事業主借)
④ 打ち合わせ・会議での食事
1人での食事ではなく、取引先や関係者と同席しての食事の場合、「接待交際費」 や 「会議費」 として経費計上できます。
- 例:
✔️ クライアントとのランチミーティング
✔️ 商談の合間のカフェでの軽食
【仕訳例】
(借方)接待交際費 5,000円 (貸方)現金 5,000円(事業主借)
⚠️ 経費にできないケースの注意点
❌ ① 日常の食事は生活費としてNG
- 通常のランチ、カフェ、夕食などは**「生活費」**とみなされるため経費にはできません。
❌ ② 業務と無関係な食事代
- 単なる外食や飲み会など、業務と直接関係ない食事代も経費になりません。
📚 家事関連費の按分は原則不可
ひとりの食事代は、「家事関連費(事業と生活の両方に関係する費用)」 であっても按分処理は認められません。
食事は生活に不可欠な要素であり、按分して経費計上することは原則として不可能です。
🎯 まとめ:ひとりの食事代を経費にするには業務関連性が重要!
✅ 経費になるケース
- 出張中の食事代(旅費交通費)
- 業務の延長で必要な食事代(会議費)
- 調査・リサーチ目的の食事(取材費)
- 打ち合わせ・商談での飲食(接待交際費・会議費)
❌ 経費にならないケース
- 日常の食事代、通常の外食
- 単なる私的な飲食・交際費
経費にする際は、業務遂行との関係性が明確かどうか を判断基準とし、領収書の保管と適切な仕訳を忘れずに行いましょう!
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