株式投資に必要な各種指標の基礎知識

株式投資を成功させるためには、企業の財務状況や市場での評価を正しく読み解く力が不可欠です。その際に役立つのが「指標」です。この記事では、初心者から中級者までが理解しておくべき主要な投資指標について、わかりやすく解説します。

目次

  1. PER(株価収益率)
  2. PBR(株価純資産倍率)
  3. ROE(自己資本利益率)
  4. 配当利回り
  5. EPS(1株当たり利益)
  6. BPS(1株当たり純資産)
  7. 時価総額
  8. 自己資本比率
  9. キャッシュフロー(営業CF、投資CF、財務CF)
  10. まとめ

1. PER(株価収益率)

意味:企業の利益に対して株価が割高か割安かを示す指標
計算式:PER = 株価 ÷ EPS(1株当たり利益)
目安:一般的には15倍前後が平均とされる

ポイント:PERが低い=割安と判断されがちですが、業績悪化の可能性もあるため注意が必要です。


2. PBR(株価純資産倍率)

意味:企業の純資産に対して株価がどれほど評価されているかを示す指標
計算式:PBR = 株価 ÷ BPS(1株当たり純資産)
目安:1倍が基準。1倍未満=解散価値以下

ポイント:低PBR=割安とも言えますが、企業の成長性が低い可能性もあります。


3. ROE(自己資本利益率)

意味:自己資本をどれだけ効率よく利益に変えているかを示す指標
計算式:ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
目安:8%以上が優良とされる

ポイント:高いROEは経営効率の良さを示しますが、借入を多用している場合もあるので注意。


4. 配当利回り

意味:株価に対してどれだけの配当金が得られるかを示す
計算式:配当利回り = 年間配当金 ÷ 株価 × 100
目安:2〜4%が平均的

ポイント:高配当=魅力的に見えますが、無理な配当や減配リスクも要確認です。


5. EPS(1株当たり利益)

意味:企業の純利益を発行済株式数で割ったもの
計算式:EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数

ポイント:EPSの成長=企業の稼ぐ力が強まっていることを示します。


6. BPS(1株当たり純資産)

意味:会社清算時に1株あたりどれくらいの価値があるかの目安
計算式:BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数

ポイント:PBRと組み合わせて活用すると企業の価値判断に役立ちます。


7. 時価総額

意味:企業の市場価値を表す
計算式:時価総額 = 株価 × 発行済株式数

ポイント:規模の大きな企業ほど安定感がありますが、成長率は低めな傾向もあります。


8. 自己資本比率

意味:総資産に対する自己資本の割合
計算式:自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100
目安:40%以上が健全とされる

ポイント:高い比率=財務の安定性が高いと判断されます。


9. キャッシュフロー(CF)

種類と意味

  • 営業CF:本業の稼ぐ力
  • 投資CF:設備投資や買収などへの支出
  • 財務CF:借入や配当、自己株式取得などの資金移動

ポイント:営業CFがプラスで安定していることが企業健全性の鍵です。


10. まとめ

株式投資では、こうした指標を一つだけで判断するのではなく、複数を組み合わせて総合的に判断することが大切です。数字の裏にある企業の戦略や業界の動向も併せて見ていくことで、より精度の高い投資判断が可能になります。




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