株で失敗する2つの典型パターン:レバレッジと空売りの落とし穴

株式投資には夢があります。少額の資金で大きな利益を狙える魅力的な世界。しかし、その裏には多くの落とし穴が存在します。特に「レバレッジ」と「空売り」は、うまく使えば強力な武器になりますが、使い方を誤ると大きな損失につながる危険な手法でもあります。

今回は、株式投資で失敗しやすい2つのパターンを解説し、初心者が避けるべきリスクを明らかにしていきます。


パターン1:レバレッジで資産を溶かす

■ レバレッジとは?

レバレッジとは、証券会社からお金を借りて、自分の資金以上の取引を行うことを指します。たとえば、自己資金が100万円でも、3倍のレバレッジを使えば300万円分の株式を購入できます。

■ なぜ危険なのか?

上昇相場では、レバレッジは利益を何倍にも増やす可能性がありますが、下落したときの損失も同様に膨らみます。

たとえば、3倍のレバレッジを使って買った株が10%下がれば、自分の元本の30%が吹き飛びます。しかも、相場が一時的に大きく下落しただけで、追証(追加保証金)を求められるリスクもあります。

■ ありがちな失敗例

「上がると思ったのに、逆に下がった。ナンピンでさらに買い増したら損失が拡大…」

このようなパターンで、気がついたら口座が強制ロスカットされていた、という事態も珍しくありません。


パターン2:空売りで踏み上げられる

■ 空売りとは?

空売りとは、保有していない株を借りて売り、あとで株価が下がったときに買い戻して利益を得る手法です。

■ なぜ危険なのか?

空売りの最大のリスクは「損失が無限に広がる」可能性がある点です。株の買いは最大でも「ゼロ」までしか損しませんが、空売りは株価がどこまでも上がる可能性があるため、損失に天井がありません。

■ ありがちな失敗例

「決算が悪いから空売りしたのに、なぜか株価が急騰。買い戻せずに含み損が膨らんだ…」

特に、新興株や話題性のある銘柄は、空売りが多く入っていると「踏み上げ相場」が発生しやすく、空売り勢が損切り買い戻しを強いられて、さらに株価が上がるという悪循環が生まれます。


まとめ:使う前に「最悪のシナリオ」を想定しよう

レバレッジも空売りも、上級者がリスクを管理した上で使えば有効な投資手法です。しかし、初心者が感覚だけで使うと、あっという間に退場へと追い込まれる可能性があります。

投資において最も重要なのは、「いかに儲けるか」ではなく、「いかに損を最小限に抑えるか」。リスクを理解し、冷静な判断を下せる状態でなければ、レバレッジも空売りも使うべきではありません。




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