講演内容の3です!
14名の教授陣をつれてタウンミーティング
タウンミーティングをすれば村は活性化するか?しません
他に目論見がありました。
「あいつ、1人か2人連れて来るならともかく、14名も連れて来たぞ。これはただ事じゃない。
あいつは本気だ」
それを知ってもらう為の策だった。
戦略が大事
正直にまっすぐやってもいい。悪くはない。
ただし、役所という看板を背負っている以上は戦略は絶対必要。
愛と知恵。まっすぐに正直でもいい。ただ、知恵はもっておく必要がある。
知恵はできないと思う事をやってくれる
直線で考えると、壁があったらぶつかってしまう。
知恵とは何か。フラクタルに物を考える考え方。
これが駄目ならこれ、これが駄目ならこれ、これが駄目ならこれ、
できるだけ多くの人に動いてもらうためのメディア戦略
農業所得が低すぎる。高付加価値化、ブランド化
リハビリ運動。やせた農家に直接お金を落とす。
内閣府の仕事をしていた。全国から集まる総合戦略。表紙には戦略とあるが、中身はどこを見ても戦略は出てこない。ただの政策。
リデル・ハートの戦略論
達成するために直線で考えない
状況が変化すると、どんどん可変させる。
生き物のように考えて、柔軟に発想、思想、手段を変えて行く
メディア戦略が何故大事か。知らない物を人は買わない。
人は目と耳から情報を得て、心が揺さぶられて物を買う。
目と耳からものすごい情報を入れてあげないと人は動かない。
地元紙に載せるより全国紙に載せたほうがいい。反響が違う
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、地方紙よりキー局
役所だから予算がない。タダで報道してもらうしかない。
CIAのロバートソン査問会。アメリカの国民をミスリードした。
報告書の第九章をみてびっくりした。こんな深いアメリカという国とは戦争してはいけない。
日本には戦略はほとんどない。大人と子どもくらいの違いを感じた。
役所に入って、情報の発信能力と収集能力のなさに気づいた。
ただ、予算がない。
本は出ている。どうすれば農作物がブランド化するのか
様々な切り口があった。ただ、こんな本二度とみちゃいけないと感じた。
何故か。ブランドを作ったことのない人が本を書いている。
分析はきちんとしてある。しかし、やったことのない人の話は一切信用しない。
試行錯誤、失敗の連続
ルイヴィトンの米袋を作ろうとした。失敗。
失敗の連続。ただ戦略とプロデュースをしつこいくらいに神子原を中心にやった。
空き家と農地をセットで都市住民に移り住んでもらう
日本中の失敗例だけを徹底的に見た。
せっかく移住し農家になってもらったのに3年間で出て行った。
何か共通点があるはず。
共通点はあった。全部頭を下げていた。
とにかくお願いですからうちの村に来てください。
うちの農家に入ってください。リフォームかけましたから来てください。
頭下げてくるのは客しか来ない。
過疎高齢化してしまった農村集落に来て欲しいのは何か。
一緒になって汗流して、共同作業、村祭り、草刈りが出来る人。客はいらない
試験制度。書類を出させる。審査に合格しないと、物件の見学会ができない。
見学会の後で評価会をやる。
「わしは3番目の奥さん、あれは駄目やぞ。あんなんが入って来たら村の秩序が乱れて来る」
中学校しか卒業してないのに、「あの夫婦は大学でとるんか?」
自分達がこの人に入ってもらいたいと思った人を選ぶ。
選んで何をしたか。集落の会館に来てもらい、円座で役員から尋問を受ける。
「あんた。ここに入りたいちゅうけど、動機はなんやねん?」
「農家カフェしたい?なめんじゃねえぞ農業を」
「12月から3月まで屋根から床まで雪に覆われるんやぞ、どうやって生活するつもりや、言うてみい」
最後まで自分の考えをぶらさなかった家族だけ受け入れた。
誰も出て行っていない。
お酒が強い女子大生が農家に泊まれる制度を作る
烏帽子親農家制度。
対価はとった。国交省の若者地域づくりインターン事業を活用。
国交省「お酒が強いってどういうことですか?お酒が弱いと駄目なんですか?」
「ええ、しきたりがありますので、お酒が弱い女子大生は絶対駄目です」
お酒が強い女子大生は農家のおやじの敵にならない。
新しい事を取り入れようとするといつも断られる。
「おやっさんその子らお酒強いんですよ」
「役所がそこまで言うのなら、しゃーないけど受け入れてやる。」
嘘ですよ。めちゃくちゃ嬉しいんですから。にっこにこな顔してます。
入った時に台詞を行ってもらう。
「今日からおまえらはわしの娘や」
調子ぶっこいてやっていたら、県庁薬事衛生課からクレームがついた。
「保健所の検査いつ終わったんか」「立派な農家民宿になるので、保健所行きなさい」
「検査に応じて、厨房、台所、改修工事しろ。書類を出して農家民宿の手続きしろ」
手続きは一切しなかった。
しばらくするとまた電話が来る「検査は終わったか?」
「いや、保健所は一切きてません」
「おかしいな。なんで来ない」
「申請してませんから」
「ふざけんじゃないよ。この子たちがお腹壊したらどうするんだ」
「正露丸飲ませます」
「私が言ってるのは食中毒の事ですよ」「誰が責任とるんですか?」
誰が責任とるんですかという愚問。これは責任を一番取りたくない人の常套句。
「県庁の薬事衛生課が責任とっていただけるんでしょうか?」
電話が途中でプツって切られた。
二度と電話がないと思って油断していたら、2日後に来た。
「農家は女子大生にどのような食材をどのように調理して出したか一覧表にして全て出せ」
農家は3日前に食べたものも忘れてますよ。1週間、2週間なんて絶対覚えてない。
「どうして自治体が旅館業法を守れないのか、理由を全部まとめてうちの課長のところに出頭しろ」
出頭というのは犯罪者に向けられた言葉。
行きませんでした。代わりに別の人を2人送ってあげた。読売新聞と朝日新聞の記者。
課長というのは厚生労働省からきていた小役人。
記者にはなんと言ってあったか。
「県庁と全面戦争やります。」
「羽咋市と県庁が全面戦争、良いネタじゃないっすか!」
夕刻の電話
「不特定多数の人間を対象にした生業ではないため、旅館業法の適用はしない」
声が小さい。聞こえてたけどいじわるして、「よく聞こえないので、大きな声で明瞭はっきりと言ってもらえますか?」
屁理屈だということは分かっていた。神子原地区に当時下水管なんてきていなかった。
そんなところに旅館業法とろうとすると数百万はかかる。
口がさけても言えなかった。考えに考えた苦肉の策だった。
だから烏帽子親農家制度だった。28軒に受入してもらった。
おやじさんはほんとに元気になった。
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